ハーレーのエンジン構造とオーバーホール

ハーレーのエンジンは、伝統的なエンジンが採用されています。その特徴は近年DOHC(ダブルオーバーヘッドカムシャフト)が主流になりつつある現在でも、OHV(オーバーヘッドバルブ)を採用し続けていることです。
燃焼室形状を最適化することで、SV(サイドバルブ)に比べて効率よくエネルギーが抽出できます。低回転域での燃焼効率が良く、過度にエンジン回転数を高める必要がありません。

ハーレーがこだわり続けているポイントとして、Vツインエンジンも挙げられます。これは2つのシリンダーがあり、横から見るとシリンダーがV型に見えることからそう言われています。Vツインエンジンのメリットは、シリンダーを正面から見ると縦向きに配置しているため、エンジンがスリムになることです。そのため、運転時に深いバンク角を取ることも可能です。

通常、1,000ccを超えるハーレーのようなオートバイであるとエンジン冷却システムとして水冷方式が採用されるのが一般的ですが、ハーレーではまだ空冷方式が採用されています。空冷方式のメリットは、エンジンが軽くなることと構造がシンプルになることです。また、挟角45度にもこだわりを見せています。通常Vツインエンジンの振動が最も少なくなるのは90度ですが、ハーレーの場合は振動を楽しむためにあえて45度を採用しています。

ハーレーのエンジンのオーバーホールですが、それが必要になるタイミングは走行距離10万キロが一つの目安です。業者に依頼した場合は50万円前後の費用が発生し、フルオーバーホールの場合は約1カ月の期間がかかります。
作業内容はエンジンの取り外し・分解点検・清掃を実施し、必要に応じてエンジンパーツの交換や各種加工・組み立て作業を実施します。その後、エンジン内部のバルブ周りの特殊加工をして、最後に最終セッティングとテスト走行をします。

ハーレーのアイドリングに異常が生じる原因と調整を行う際の注意点

ハーレーのアイドリングはエンジンの振動と重量感のある音を楽しむために行うのが一般的ですが、稀に異音が生じたりエンストを起こすことがあります。
正常な状態ならそのような現象は起きないので、愛車に何らかの異常が生じていると考えるべきです。

アイドリングが不安定になる原因として、余計な空気の吸引があります。ハーレーはエアクリーナーを経由して外気を取り込み、エンジン内部で燃料を燃やす仕組みです。しかし、ハーレーのパーツに傷みが生じているとエアクリーナー以外の部分から余計な空気が入り込んでしまい、エンジン内部での燃料と空気のバランスが悪くなります。こうなると燃焼効率が著しく下がってしまい、アイドリングが不安定になってしまうのです。

また、エアクリーナーに汚れが詰まって空気が通りにくくなるのもアイドリングの不安定化に繋がります。アイドリングの異常はエンジン内部のバランスの異常が原因と言っても過言ではありません。

アイドリングの状態がおかしくなった場合、まずはエンジンに送り込まれる空気の通り道の状態を確認するのが基本と言えます。不具合が生じている部分を確認したら部品の交換や清掃を行い、状態の改善に努めます。軽度の不具合ならこれで改善できますが、長く不安定な状態が続いていた場合は部品が損傷している可能性もあります。その場合は修理業者に状態の改善を依頼した方が良いでしょう。

アイドリングを正常な状態に調整するには専門業者に任せるのが一番ですが、費用が嵩む欠点もあります。出費を抑えるなら自分で行うのが良い方法ですが、ハーレーのメンテナンス方法を熟知していることが絶対条件です。

道路を安全に走るためにも、愛車の調整はプロに任せることを心がけましょう。